「長谷川裕也の熱烈靴磨き道場」其の肆

シリーズでお届けする「長谷川裕也の熱烈靴磨き道場」。第4回目は、靴磨きをする上での「第1工程目」について。長谷川裕也が熱く語ります。

すっかり秋も終わりに近づき朝晩が冷え込む日が増えてきました。皆さん風邪ひいていませんか?もう今年も残りわずか、2022年寅年を最後までガオーと満喫していきましょう!さて4回目となった熱烈靴磨き道場ですが、前回は3大工程についてお話ししましたので今回いよいよ全16工程の第1工程目についてお話します。

それはまず”紐を外す”です。もしくはバックルの靴の場合は”バックルを外す”ということになります。靴全体を磨く際に付属品は出来る限り外してから磨くようにしましょう。言うまでもないかもしれませんが隅々まで磨ける&付属品をクリームなどで汚すこともありません。また紐を外すことで紐自体の劣化に気づくことが出来るので早めに交換ができる良いキッカケになります。そこで知っておいてもらいたいのが紐の通し方です。大まかに4パターンに分かれます。

1,パラレル
2,シングル
3,オーバーラップ
4,アンダーラップ

他にも合わせ技の方法やユニークな方法なども多数ありますが上記4種類が代表的な紐の通し方です。1と2に関してはドレスシューズに用いることが多く、ぱっと見はハシゴのように通されており内側の通し方が変わる方法です。1のパラレルという一つ飛ばしで通す方法の方が紐がズレてきにくいという理由で本格革靴好きには支持者が多い通し方です。

2のシングルはシンプルな通し方でやりやすいのでこちらもおすすめです。ただ大体はもともとのシューメーカーが通していた方法を踏襲することが多いと思うので買った時の通し方を参考にすると良いかと思います。

3と4に関してはブーツやスニーカーなどカジュアルシューズに用いることが多い通し方です。3のオーバーラップはその名の通り紐穴に上から通していきます。個人的にはV字のような見た目が何連もするので厳つい印象に感じるのでワークブーツなどにはお勧めです。

4のアンダーラップは紐穴の下から紐を通していくので見た目がハの字が重なっていき柔らかい印象になります。

紐の通し方によって締まり方も変わり、厳ついオーバーラップの方が締め付けが強く、アンダーラップの方が圧迫感のない締め心地になります。見た目と履き心地が同じ雰囲気になるのは面白いところです。

まずこの紐の通し方を覚えておき、自分の靴がどの通し方で通っているかを忘れずに。もし忘れてしまいそうな方は写真を撮っておくと安心ですね。より詳しく紐の通し方を知りたい方はYouTubeなどでいろんな方が解説している動画が沢山ありますのでそちらを見られると良いと思います。バックルの取り外しに関しては特に難しいことはないので割愛させていただきます。

取り外した靴ひもは無くさないように磨く際に靴の中に入れてしまっておきましょう。外したついでにオシャレな紐に変えてみるのも素敵だと思います。紐の色を少し変えたり、紐の先端を金属の物に変えるとアクセサリーのようにキラッと光ってオシャレですよ。僕の靴はすべて先端がスチールのものに変えています。個人的にはアンティークゴールドという燻したゴールドの先端が渋くてお勧めです。

というわけで16工程の1工程目”紐を外す”についてお話ししました。次回其の伍ではライニングのケアについてお話しします。それでは今回の熱烈靴磨き道場はここまで!みんな今年の汚れは今年のうちに綺麗にしましょう!押忍!!!!!

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